研修、講演のご案内| 連載『「⼈が育つ現場」考』バックナンバー| 紙上講座 現場リーダーのための「上司力」養成講座(全12回)

研修サービスのご案内

㈱通信⽂化新報では「通信⽂化新報」を媒体として、郵便局を中⼼とした皆さまに様々な情報を発信しております。

この情報発信の媒体に加え、皆さまの組織、個⼈の研鑽のお役⽴ちを⽬的として、前川孝雄⽒が代表を務める㈱FeelWorksと提携し、研修や講演を提供する研修事業を⾏っております。紙⾯掲載の情報と合わせてご活⽤いただければ幸いです。

研修サービスのご案内

新型コロナウイルス感染拡⼤の影響により、⼀つの会場に多くの参加者を集める講演や研修の開催は難しい状況です。そこでぜひ導⼊いただきたいのが、FeelWorksのオンライン講演・研修です。テレビ・Web会議ツールの多彩な機能を効果的に活⽤し実施します。講演はどのプログラムでも実施が可能。研修ではグループワークも集合研修・講演と遜⾊ないレベルでご提供します。

対象・テーマ別講演シリーズ
【トップの上司⼒講演】

部⾨・事業部などのトップとして、多様な部下⼀⼈ひとりの能⼒をフルに発揮させ、組織成果を最⼤化するための「トップのあり⽅(⽬指すべきトップ像)」をお話しする講演です。

現代の会社組織は、その多くが短期的な業績向上に追われ、⻑期的な視点で⼈と組織の成⻑を⽀援する余裕を失っています。

しかし、⼈材育成や組織開発なくして、ビジネスの持続的な発展などありえません。

そこで本講演では、⼈材育成の⽬的・意義、組織のトップに求められる⼼構えや姿勢などについて、講師の実体験を交えながら紹介していきます。

<プログラム例/2時間程度>

01 業績向上と人材育成・組織開発の狭間で

02 管理職が抱きがちな部下に対するイメージ

03 これからの組織はどう変わるべきか

04 組織成果を最大化するトップの上司力

05 上司力実践の先にある醍醐味

【現場の上司⼒講演】

多様な部下を育て、活かすための「上司のあり⽅(⽬指すべき上司像)」をお話しする講演です。

現代の管理職はその9割がプレイングマネジャーであり、短期的な業績の維持・向上と部下育成の狭間で⽇々忙殺されています。

しかし、そんな苦境を打開する鍵こそ、他でもない部下育成であり、部下育成なくしては、組織の持続的な成⻑もありえません。

そこで本講演では、部下育成の⽬的・意義、上司に求められる⼼構えや姿勢などについて、講師の実体験を交えながらご紹介していきます。

<プログラム例/2時間程度>

01 業績向上とマネジメントの狭間で奮闘する上司たち

02 日本型ダイバーシティ時代の到来

03 管理職が抱きがちな部下に対するイメージ

04 一人ひとりを活かす現場の上司力

05 現場で明日から試せる上司の仕掛け

【ダイバーシティマネジメント講演】

職場では、役職や雇用形態、年齢、性別、障害の有無、国籍やルーツ、子育てや介護との両立など、立場や環境や価値観の異なる様々なメンバーが共に働いています。

上司には、これらの多様な部下を束ね、互いに援け合い、一人ひとりが働きがいを持てる職場環境づくりと、メンバーを効果的に支援・育成する役割が求められます。

本講演では、ダイバーシティマネジメント(多様性のマネジメント)の⽬的・意義、上司に求められる⼼構えや姿勢などをお伝えします。

<プログラム例/2時間程度>

01 ダイバーシティマネジメントとは何か?

02 多様な人材が活躍できる組織とは

03 多様な部下を育て活かす心構え

04 指示・管理から共感・支援へ

05 まとめ・質疑応答

2019年6月・日本郵便㈱東京支社開催の局長マネジメント研修

【プロフェッショナルマインド講演】

中堅社員に求められる「⾃律的な働き⽅」についてお話しする講演です。

若⼿から中堅へと年次が上がり、周囲の期待は「確実に仕事を覚え、こなす」ことから「⾃ら仕事・役割を創り出し、周囲を巻き込み、成果を上げること」へと⼤きく変化していきます。

つまり、真のプロフェッショナルへの脱⽪を強く求められるようになるのです。

本講演ではその実践のために⽋かせない⼼構えや仕事に取り組む姿勢について、具体的な事例を交えながらご紹介していきます。

<プログラム例/2時間程度>

01 中堅社員たちの悩みと迷い

02 次のステップに向けて大切にしたい働き方

03 上司を読み解く5つの思考

04 ケースで学ぶ「壁を越えてきた先輩たちのストーリー」

05 プロフェッショナルとは?

【50代からの働き⽅講演】

50代前後の会社員にとって、⻑時間労働や転勤などもいとわず働いてきたハードな会社員⽣活も第4コーナー。

平成の30年間、低迷し続けてきた経済環境の下、期待していた出世や給与も得られていないと感じる⼈は少なくありません。

役職定年や定年退職が⾒えてきたと思いきや、「⼈⽣100年時代」「定年延⻑」などの⾵潮が⾼まり、ゴールが先延ばしになったとモチベーションが下がる⼈も増えています。

確かに、得られなかったものや失ったものは多々ありますが、実は⻑年組織で働いてきたからこそ得られたものもあります。

⼈⽣100年ということは、やりたいことを⾒つけ挑戦する時間が⽣まれたとも考えられます。

艱難⾟苦を我慢してきた⼈⽣前半戦の20〜30年から解放され、働きがいを育み、これからの充実した20〜30年の⼈⽣後半戦を作っていくために何が必要なのか。

会社員のうちにやっておくべきことは何か。

50代からの働き⽅について、その⼼構えと準備のポイントをお話します。

<プログラム例/2時間程度>

① 40~50代世代が働いてきた平成の30年

② 会社員人生で得たものは何? 暗いニュースに惑わされるな

③ そもそも、なぜ働いているのか?

④ プライドの物差しを給料・職位から働きがいに変えよう

⑤ しがらみから自分を解放! 50歳からの20年の働き方

⑥ 会社員生活でやれることはまだまだある

<プログラム例/2時間程度>

[Q1] 自分の人生があと1年だとしたら、何をやりたいですか?

[Q2] なぜ、そのやりたいことに挑戦しないのですか?

[Q3] やりたいことができない本当の理由は何ですか?

[Q4] 名刺がなくても付き合える社外の知人は何人いますか?

[Q5] 会社の外でも通用する、自分の強みは何ですか?

[Q6] その強みを磨き、不動にするためには何が必要ですか?

[Q7] 会社員のうちに何から始めますか?

上司⼒研修シリーズ
◆中間管理職向けリーダーシップ研修
部下を育て、活かす「現場の上司力」

上司が部下との信頼関係を築くうえで必要な心構えや姿勢を定めることに注力。グループワークを通じて受講者同士が意見を交わし、内省を深め、「上司のあり方(目指すべき上司像)」を明確に言語化できるまでブラッシュアップしていきます。

<プログラム例/1日版・現場の上司力研修>

01【講義】業績向上とマネジメントの狭間で奮闘する上司たち

02【ワーク】現場のマネジメント課題を共有する

03【講 義】日本型ダイバーシティ時代の到来

04【講 義】管理職が抱きがちな部下に対するイメージ

05【ワーク】マネジメント課題の原因・背景を深堀する

06【ワーク】こんなときどうする? 上司力クイズ

07【講 義】一人ひとりを活かす現場の上司力

08【ワーク】上司としての「あり方」を定める

09【講 義】現場で明日から試せる上司の仕掛け

10【ワーク】上司としての「やり方」を決める

11【ワーク】上司力決意表明シートを作る

12 まとめ・質疑応答

【オンライン版】部下を育て、活かす「現場の上司力」

テレビ・Web会議ツールの多彩な機能を効果的に活用し実施します。講義はもちろん、グループワークも集合研修と遜色ないレベルでご提供します。

[所要時間]

3~7時間程度

[受講対象]

・管理職経験者全般

・現場従業員を指揮下に置く課長相当の方 

・組織開発・部下育成の課題を解決したい方

[使用ツール]

ZOOM[プログラム]

01. 講義/業績向上とマネジメントの狭間で奮闘する上司

02. グループワーク/現場のマネジメント課題を共有する

03. 講義/メンバーの価値観を読み解く鍵

04. グループワーク/課題の原因・背景を深掘りする

05. 講義/一人ひとりを活かす現場の上司力

06. 個人ワーク/上司としての「あり方」を定める

07. 講義/現場で明日から試せる上司の仕掛け

08. グループワーク/上司としての「やり方」を決める

09. 個人ワーク/上司力決意表明シートを作る

◆上級管理職向けリーダーシップ研修
組織成果を最大化する「トップの上司力」

組織ラインを信頼関係で結ぶうえで求められる心構えや姿勢を定めることに注力。グループワークを通じて受講者同士が意見を交わし、内省を深め、「トップのあり方(目指すべきトップ像)」を明確に言語化できるまでブラッシュアップします。

<プログラム例/1日版・トップの上司力研修>

01【講義】業績向上と人材育成・組織開発の狭間で奮闘するトップたち

02【ワーク】現状のマネジメント課題を共有する

03【講 義】管理職が抱きがちな部下に対するイメージ

04【ワーク】課題の原因・背景を深堀する

05【講 義】これからの組織はどう変わるべきか

06【講 義】組織成果を最大化するトップの上司力

07【ワーク】トップとしての「あり方」を定める

08【講 義】マネジメントからリーダーシップの時代へ

09【ワーク】トップとしての「やり方」を決める

10【講 義】上司力実践の先にある醍醐味

11【ワーク】上司力決意表明シートを作る

12 まとめ・質疑応答

◆上司力鍛錬ゼミ(全3回)

第1回 メンバーを強く動機づけする

●プログラム例 (7時間程度)

01 【講 義】トップのビジョン創りに必要な未来志向

02 【ワーク】トップとしての未来志向を養う~自部門ビジネスの未来を予測する~

03 【講 義】部下のやる気を引き出す 「チームビジョン」 を考える

04 【ワーク】3年後の組織ビジョンを言語化する

05 【ワーク】組織ビジョン作成と浸透の準備~傾聴とファシリテーションの活用~

06 まとめ・質疑応答/次回までの課題説明

第2回 一人ひとりの強みを活かす

●プログラム例 (7時間程度)

01 【ワーク】 課題の進捗共有と相互アドバイス

02 【講 義】 強みとは何か。なぜ強みを活かすべきなのか

03 【ワーク】 コアメンバーの強み自慢(キャッチフレーズ付け)

04 【ワーク】 一人ひとりの強みを活かす組織をデザイン

❶目的の明確化❷お役立ちフローの俯瞰❸強みを活かす人材配置・定義❹コミュニケーションの流れ設計

05  まとめ・質疑応答/次回までの課題説明

第3回 自律的な職場風土を醸成する現場の応援設計

●プログラム例 (7時間程度)

01 【ワーク】 課題の進捗共有と相互アドバイス

02 【ワーク】 組織ビジョンスピーチのロールプレイング

03 【講 義】 現場を応援する仕掛けとは何か

04 【ワーク】 新たに考えた仕掛けを共有する

05 【ワーク】 実施する仕掛けを決める

06 まとめ・質疑応答

eラーニング・通信講座など
◆eラーニング「パワハラ予防講座」

準備中

◆eラーニング「新入社員のはたらく心得」

準備中

◆通信講座

準備中

研修、講演のお問合せ

下記項⽬をご⼊⼒の上、お問い合わせ下さい。(※は必須です。)

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お問い合わせ内容 ※

連載『「⼈が育つ現場」考』バックナンバー

株式会社FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師 前川孝雄

「現場で人を育てることは、ここ十数年さらに難しくなっています。要因の一つは多様性(ダイバーシティ)です。少子高齢化で若者が減るなか女性活躍推進が叫ばれ、期間雇用労働者の増加、雇用延長によるベテラン社員層の増加、外国人労働者の増加など、働く人の多様化が進んでいます。・・・しかし、こうした変化を避け、懐古主義で昔に戻ることはできません。環境変化を受け入れたうえで、現場で人を育てることを諦めず、どう取り組むかに創意工夫が必要になってきているのです。・・・本連載ではこうした時代の変化を踏まえ、これからの「人が育つ現場」のあり方を考えていきたいと思います。」

2019年7月15日連載第1回の抜粋です。それから月に2回の連載が1年経ちました。この1年、開始当初の問題意識とはまた異なる大きな社会環境の変化がありました。現代人が経験したことのない疫病「新型コロナウイルス」です。

これらの環境変化を踏まえた前川孝雄氏の連載を振り返ることができるようバックナンバーを掲載しました。

ご意見、ご感想などはこちらへ

連載の参考にさせていただきますので、忌憚のないご意見・ご感想などをお寄せください。

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紙上講座 現場リーダーのための「上司力」養成講座(全12回)

株式会社FeelWorks代表取締役/青山学院大学兼任講師 前川孝雄

(ニューノーマル時代とはいえ、)本来の上司のあるべき姿や役割の本質は、変わるものではありません。しかし、ウィズコロナのもとでは、様々な制約の中でのマネジメントが求められます。

 例えば、チームメンバーのコミュニケーションをとるにも、一杯やりながら懇親を深めることは難しくなっています。また、会議や面談もオンラインに切り替えるなど、新しいやり方に戸惑うかもしれません。しかし、そうした制約下であっても、社員一人ひとりにしっかり向き合い共感しながら、成長や活躍を支援していくマネジメントを着実に進めることが大切です(前川孝雄氏のインタビューから)。

 「通信文化新報」に月に一度掲載する紙上講座と連動し、本サイトにさらに説明を加えるなど深堀して掲載していきます。ご意見・ご感想などがありましたら、ぜひ投稿フォームからお寄せください。

第1回

いま求められる「上司力」とは?

本物の「上司力」を探求する場に 〜紙上講座の連載開始にあたって〜

 この度、日本郵政グループの現場リーダー向けに紙上講座を連載できることは、とても感慨深く光栄です。私が1990年代に前職リクルートで様々な就・転職・キャリア支援メディア編集長時代から探究を続け、最初に独自の「上司力」を打ち出したのは、2006年の『上司力トレーニング』(ダイヤモンド社)です。その後「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志して、2008年に人材育成支援の株式会社FeelWorksを設立。以来、日本郵政グループをはじめとした大企業を中心に400社以上で「上司力研修」「上司力鍛錬ゼミ」を開講し、管理職や経営者の育成・支援に打ち込んできました。書籍出版も30冊以上となり、10月には最新刊『本物の「上司力」』(大和出版)も出版します。

 日本郵政グループとのご縁では、2012年から日本郵便東京支社で、主に基幹局の局長や部長を対象に「上司力」向上の研修を開講し、毎年、多くの受講者の皆さんと切磋琢磨してきました。それだけに郵政現場への親近感は強く、あらためてこの紙上講座でご一緒できることは嬉しい限りです。

 今後1年間、月1回の連載を通して、私が四半世紀かけて探究してきた本物の「上司力」を皆さんに学んで頂きます。

【紙上講座(新聞掲載)】

コロナ禍で浮き彫りになった上司の悩み

 コロナ禍でリモートワークが広がり、あらためて「上司力」―現場管理職のマネジメントとリーダーシップの力が問い直されています。

 新型コロナウィルス感染防止のため、多くの企業が十分な準備の間もなく、急きょ在宅勤務などのリモートワークを導入しました。そうした中、上司に部下マネジメントへの不安を訊ねた調査では、「生産性が下がっているのではないか」(48.0%)、「報連相をすべき時にできないのではないか」(32.7%)、「仕事をサボっているのではないか」(32.7%)、「仕事ぶりが見えない期間の人事評価をしにくいこと」(30.0%)、といった回答が寄せられました(「テレワークと人事評価に関する調査」[2020年4月・あしたのチーム]。テレワークはリモートワークと同義)。すなわち、「部下の仕事ぶりが見えず、報連相に不安を持ち、サボってはいないかと疑心暗鬼に陥り、人事評価にも悩む」上司の姿が浮き彫りになったのです。


 もちろん、日本郵政グループの現場をはじめ全ての職場がリモートワークを導入できたわけではありません。しかし、今後さらに多くの仕事と共に社内のマネジメントやコミュニケーション手段のリモート化、オンライン化は進むでしょう。また、調査で挙げられた上司の不安は、コロナ禍に関係なく、日々のマネジメントでの関心事ばかりです。実は、真面目で優秀なプレーヤーだった上司ほど、こうした悩みを抱えがちです。コロナ禍で新たな問題が起こったというよりも、もともとあった問題が強く顕在化したといえるでしょう。

 そして「部下の仕事ぶりが見えない」「思うように成果を上げられない」という不安と焦りから、上司は部下への監視や統制を強めがちです。実際に、リモートワークになり、熱心な上司ほど部下の仕事時間の管理を徹底し、報告を執拗に求め、仕事内容に過渡に干渉し、指示命令を多発する例や、ITツールで常時監視することで部下がメンタルを病んでしまう例なども生じています。


クイック・ウィン・パラドックスの罠

 では、この真面目な上司が陥りがちなリスクを、どのように理解すればよいでしょうか。ハーバード・ビジネススクールでリーダーシップを教えるリンダ・ヒル教授が、新任管理職にありがちな問題行動を調査分析して明らかにした「5つの落とし穴」がヒントになります。

 これは、①隘路(あいろ)に入り込む―狭い路地に迷い込んだように周囲が見えなくなり、自分で全てを解決しようとする、②批判を否定的に受け止める―部下の異なる意見を自分への批判と受け止め、聞き入れられなくなる、③威圧的である―管理職の自分に権限があるからと、一方的に命令や叱責を行う、④拙速に結論を出す―部下の意見や状況を顧みず早く解決しようと、決めつけて判断する、⑤マイクロ・マネジメントに走る―部下を自分の操り人形のように微に入り細に入り指示し、動かそうとする…という行動です。

 こうなると、部下の心は離れてしまい、やる気を失い、マネジメントは空回りし始めます。すなわち、早い成果を出そうとの焦りが、かえって成果を遠のかせるジレンマ―クイック・ウィン・パラドックスの罠に陥ってしまうのです。

 クイック・ウィン・パラドックスはコロナ禍以前に打ち出されていたコンセプトですが、部下の仕事ぶりが見えづらい焦りから、さらに起こりやすくなっているといえます。つまり、リモートワークの急速な普及によって、本質的なマネジメントの変革が待ったなしの急務になったといえるのです。これを機に、上司に求められる本来の役割を正しくとらえ直し自己変革を果たし、ウイズ&アフターコロナのニューノーマル下でも、上司の本領を発揮することが望まれます。


管理職から支援職へ

 それでは、本物の上司力はどのように身につけ、発揮すればよいでしょうか。結論から言えば、上司は性悪説で部下を監視し管理しようとするのではなく、本人の意欲と可能性を信じ、その持ち味と能力を十分開花し発揮できるよう支援する姿勢に変わることです。すなわち管理職から支援職へ自己変革すべきです。上司の本来の役割は、部下に指示命令をして従わせることではなく、部下が自律的に働ける環境を整え、一人ひとりが働きがいを感じながら成長・活躍する伴走者だと心得えましょう。

 そこで、上司が身につけ実行すべきは、次の「支援型マネジメントの5つのステップ」です。

 連載の第2回からは、これを順に解説していきます。

【 解説 】

ニューノーマル時代のマネジメント課題の背景とは?

 連載第1回では、コロナ禍によるリモートワークの急速な普及をきっかけに、鮮明に浮かび上がってきたマネジメント課題を指摘しました。しかし、これらの課題は、これまでのマネジメントにも潜在していたもので、ウイズ&アフターコロナのニューノーマル時代には、さらに顕著になるものです。ここでは、これらの課題の進行を促す、より本質的な時代背景を俯瞰しておきましょう。

日本型雇用の限界とジョブ型・成果評価型の職場へ

 背景の第一は、今後大きく進む「メンバーシップ型」雇用から「ジョブ型」雇用へのシフトの動きです。メンバーシップ型は、日本企業特有のいわゆる終身雇用体制のもと、社内での人材育成、年功による賃金アップなどを特徴としてきました。入社時に仕事の内容は確定されず、社員は会社の「メンバー」となり、人事異動や転勤などに柔軟に応じていきます。これに対し欧米流のジョブ型は、予め職務内容を子細に定め、それに見合った能力の社員を雇い、仕事に応じた賃金を支払います。仕事も評価基準も明確ですが、その仕事がなくなれば雇用契約も終了となる仕組みです。メンバーシップ型が「就社」であるのに対し、ジョブ型は本来の意味での「就職」だと言えるでしょう。

コロナ禍以前に、日本企業は経済のグローバル化と第4次産業革命などを背景に、日本型雇用の維持が困難となり、大きな流れはジョブ型へとシフトし始めています。今回のリモートワークの急速な普及も、ジョブ型への移行を加速させています。職務内容が明確なジョブ型労働は成果主義とも結びつきやすく、これまでの時間による仕事の管理・評価から、成果による管理・評価への変化の流れも促すでしょう。

そうなると、上司には、一人ひとりの社員の仕事の目的や目標をより明瞭に言語化し共有する力、そして仕事の進捗と成果を正確に把握し、的確に支援し評価する力が求められるのです。

ダイバーシティの進展とキャリア自律支援の時代へ

 背景の第二は、職場のダイバーシティ(多様性)の進展です。経済のグローバル化は日本の内なる国際化を進め、外国人労働者が増加します。また、既に叫ばれて久しい女性活躍推進もこれからが本番で、育児や介護と両立させながら仕事を継続し、職場の中核的担い手に成長できる環境整備が不可欠です。さらに、高年齢者雇用安定法の改正等により、企業には社員の70歳までの就業確保や独立の支援が努力義務化され、ミドル・シニアの活躍支援も求められます。一方、非正規社員の増加でメンバーの雇用形態は多様化し、さらに副業解禁の流れで複数の仕事を持つ社員も増えていくでしょう。社内外での多彩な働き方を認め、総合的にサポートすることが必要になります。

 若手社員は、終身雇用と年功序列が崩れ、ジョブ型に舵を切り始めた企業社会のなかで、もはや「昭和型」とは全く異なるキャリア観で働いています。会社には頼り切れないため、人生100年時代を働き抜くためのキャリアを自ら築いていかざるを得ない世代です。自分のキャリアにとっての仕事の意味や将来性を考え、働きがいを実感できる仕事を望み、副業や転職も視野に入れながらキャリアを磨いていくことに真剣です。

 以上のように、いずれの世代・背景の社員にとっても、今後は働きがいの実感とキャリア自律が共通のテーマです。そのなかで上司には、多様な部下一人ひとりを丁寧に理解し、キャリアに寄り添い、日々の仕事を支援するとともに、チームとして束ね成果を出していくという、難しいかじ取りが求められるのです。


【ご意見・ご感想をお寄せください】

上司である皆さんが、日々職場で実感しているマネジメントの課題は何ですか? 「ご意見・ご感想」送信フォームから、本連載へのご感想と併せてお寄せください。今後の企画・執筆の参考にさせていただきます。

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連載の参考にさせていただきますので、忌憚のないご意見・ご感想などをお寄せください。

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